隠れた糖分に要注意!家族で取り組む砂糖との上手な付き合い方
ご家族の皆さま、こんにちは。「家族で知る健康リスク」編集部です。
日々の食卓やおやつ、飲み物など、私たちの生活の中で「甘いもの」は多くの喜びをもたらしてくれますね。一方で、健康を考えると、「砂糖の摂りすぎは良くない」と漠然と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に成長期のお子さまを持つ親御さんにとって、甘いものとどのように付き合っていくかは気になるところだと思います。実は、お菓子やデザートだけでなく、意外な食品にもたくさんの砂糖が「隠れて」いることがあります。今回は、この「隠れた糖分」のリスクを知り、ご家族みんなで健やかな食習慣を築くための方法を一緒に考えていきたいと思います。
なぜ糖分の摂りすぎは健康リスクになるのでしょうか?
糖分は、私たちが活動するための大切なエネルギー源です。ご飯やパンなどに含まれる炭水化物も、体内で分解されて糖分(ブドウ糖)になります。しかし、必要以上にたくさんの糖分を摂りすぎてしまうと、体に様々な影響が出てきます。
糖分の摂りすぎが招く主な影響
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体重増加と肥満: 摂りすぎた糖分は、エネルギーとして使われずにいると、体脂肪として蓄えられやすくなります。これは大人だけでなく、お子さまの場合も同様です。子供の頃の肥満は、将来的に様々な生活習慣病にかかるリスクを高めることが知られています。
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血糖値の変動: 特に清涼飲料水やお菓子などに含まれる精製された糖分は、体内に吸収されやすく、血糖値を急激に上昇させやすい性質があります。血糖値が急に上がると、体は血糖値を下げようとしますが、その際に今度は血糖値が下がりすぎてしまうことがあります。このような血糖値の急な変動は、集中力の低下やイライラを引き起こすこともあります。
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虫歯: これは皆さまよくご存知だと思いますが、口の中に残った糖分は、虫歯菌の栄養源となります。歯磨きが不十分だと、虫歯のリスクが高まります。
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将来的な生活習慣病のリスク: 糖分の摂りすぎが続くことは、肥満だけでなく、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病のリスクを高める要因の一つとなります。これらはすぐに症状が出なくても、長い時間をかけて体の健康を損なう可能性があります。
お子さまの場合、これらの影響が成長や学習に影響を与える可能性も考えられますし、幼い頃からの食習慣は将来の健康の土台となります。
「隠れた糖分」に気づいていますか?
「甘いものはそんなに食べていないのに…」と思われるかもしれません。しかし、問題は目に見える砂糖だけではありません。様々な加工食品や飲み物の中に、たくさんの糖分が「隠れて」います。
例えば、
- 清涼飲料水やジュース: 500mlのペットボトル1本に、角砂糖10個分以上の糖分が含まれていることも珍しくありません。
- 菓子パンやシリアル: 朝食やおやつによく食べられるこれらにも、かなりの量の糖分が含まれています。
- 加工食品や調味料: ケチャップ、ソース、ドレッシングなど、甘くないと感じるものにも、風味付けのために砂糖が使われています。
食品表示の「原材料名」を見てみましょう。「砂糖」「ぶどう糖果糖液糖」「異性化液糖」「水あめ」など、様々な名前で糖分が記載されています。これらを意識するだけでも、「隠れた糖分」に気づく第一歩となります。
家族で取り組む、砂糖との上手な付き合い方
糖分との付き合い方は、誰か一人が頑張るのではなく、家族みんなで意識し、協力し合うことが大切です。無理なく、楽しく続けられる方法を一緒に考えてみましょう。
1. まずは「知る」ことから始めましょう
- 家族で食品表示をチェック: 買い物に行った際や、家にある食品の表示を、お子さまと一緒に見てみましょう。「このジュースにはお砂糖がどのくらい入っているかな?」「このお菓子にはどんな名前のお砂糖が入っているかな?」など、クイズ形式にしてみるのも良いかもしれません。
- 砂糖の「別名」を知る: 上記で挙げたような、食品表示によく出てくる砂糖の別名を知っておくと、より意識しやすくなります。
2. 「選ぶ」工夫をしてみましょう
- 飲み物を見直す: 普段飲んでいるジュースや清涼飲料水を、水やお茶、牛乳、無糖の炭酸水などに変えてみましょう。喉が渇いたときは、まずお水やお茶を選ぶ習慣をつけることが大切です。
- おやつの選び方を変える: 市販のお菓子ばかりではなく、果物、ナッツ類(無塩のもの)、小魚、無糖ヨーグルトなど、自然な甘みや栄養のあるものをおやつに選んでみましょう。
- デザートを食べる頻度や量を調整する: 毎日食後にデザートを食べる習慣がある場合は、週に数回に減らしたり、量を控えめにしたりといった調整を検討してみましょう。
3. 「作る」楽しみを取り入れましょう
- 一緒に料理やおやつ作り: ご家族で一緒にキッチンに立つ時間を持ちましょう。手作りすることで、使う材料や砂糖の量を自分たちで調整できます。市販のお菓子よりも甘さ控えめのレシピを試してみるのも良いですね。
- 野菜の自然な甘みを生かす: 煮物やスープなど、料理に砂糖を使う際に、玉ねぎや人参、カボチャなど、野菜の持つ自然な甘みを引き出す調理法を工夫してみましょう。
4. 家族で「話し合う」時間を作りましょう
- なぜ糖分の摂りすぎに注意が必要なのかを話す: お子さまにも分かりやすい言葉で、「どうして甘いものをたくさん食べると体に良くないの?」「どんな良いことがあるの?」といった話をしてみましょう。「体が丈夫になる」「元気に遊べる」「歯医者さんに行かなくて済む」など、お子さまにとって分かりやすく、前向きな理由を伝えることが大切です。
- 家族の目標を決める: 「週末だけ特別なおやつにする」「一日に飲むジュースはコップ一杯だけにする」など、ご家族で話し合って、無理なく続けられそうな小さな目標を立ててみましょう。目標達成したらみんなで喜び合うなど、楽しい雰囲気で取り組めると良いですね。
大切なのは「バランス」と「楽しさ」
糖分を完全に避ける必要はありません。私たちの体に必要なエネルギー源でもありますし、心の栄養になることもあります。大切なのは、摂りすぎに気をつけ、バランス良く食品を選び、ご家族で楽しみながら健康的な食習慣を続けていくことです。
今日からできる小さな一歩を、ぜひご家族で一緒に踏み出してみてください。
この記事が、皆さまのご家族の健康について考えるきっかけになれば幸いです。